四式楽屋裏

　見よソリスよ！我の願いは天に届いたぞ！

ソリス「あれ、もう聖杯手に入れたんですか？」

　ばかもの。まだ始まったばかりなのに、そんな事有るはずなかろう。

ソリス「いや、いつものパターンだと、いきなりEDかな、と」

　そんな事では無くてだな、キャンセルになっちゃう可能性を恐れていた1/6フィギュアがな、あっさり入荷されてもう発送されたのだよッ！

ソリス「あ、そうでしたか！良かったですね旦那様、明日には到着ですね」

　うむ。到着したら置き場に困るだろうが、飾ってやらねばな。それはさておき、フィギュアで無いセイバーさんは何処行った？

ソリス「先ほど、睡眠をとるとかで自室に引き籠もりましたけど」

　うーん。霊体のくせして良く喰って良く寝るお嬢さんだのう…

ソリス「いや、それもこれも魔力供給出来ない中途半端な魔術師たる旦那様のせいではないですか」

　…む！…よく寝る？！　そうか、判ったぞソリス！　ほら、セイバーがその正体を教えてくれなかったでは無いか。それがたった今判明したぞ！

ソリス「え？その正体、かつての英雄の名を敵に知られたら同時に弱点も教えるようなものだから秘密にしなけりゃならない、とか言う、その正体ですか？セイバーさんの」

　うむ。セイバーの正体はアレだ、間違いない。インドのダイバダッタの化身！

ソリス「…いや、セイバーさんってどう見てもヨーロッパ系なんですけど…なぜにダイバ…」

　この未熟者め。セイバーは良く寝る。つまり、あれはヨガの眠りなのだよ！

ソリス「…ヨガの眠りと言うと、5時間眠ってる間にエネルギー補給せねばならないと言う、ダイバの魂宿し者最大の弱点ですね？！」

　その通りだよソリス君。セイバーのあれはまさしくヨガの眠り！これこそ、彼女がレインボーマンであった！と言う証拠では無いか。

ソリス「いや、しかし、レインボー＜マン＞ですよ？　セイバーさん、どう見ても女性…」

　いやいや、歴史は事実を湾曲するものだよ。しかし、そうとわかれば我々も気を抜けぬな。平田昭彦や塩沢ときのサーヴァントがやってきても「これ人形ですからー」とか誤魔化しつつ、動かないセイバーを運ばねばならんぞ！よし、頑張るぜ！

セイバー「あの…やかましくて起きてしまったのですが。」

　……

ソリス「…違いましたね、やはり」