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2005.08.15

『日本のいちばん長い日』

 おかしいな…正午ジャストに正午を指す時計のカットが来るように計算したのに10秒ずれていた。DVDのタイムコードを鵜呑みにしたのがいけないのか。10秒っつーと、丁度、冒頭の東宝創立35年記念マークの秒数にぴったりなんだよな(^_^;)これが原因なのかしら。

 さておき。昭和42年8月公開の東宝作品。ポツダム宣言受諾するか否かの閣議に始まり8月15日の玉音放送に至るまでの出来事を、特に受諾決定の14日正午付近からの24時間を中心に描いた作品。前半は主に内閣による閣議の模様を、各部の意見衝突でなかなか詔書案が纏まらず果たして玉音盤録音はいつ始まるのか(笑)てな展開でハラハラドキドキと。後半はポツダム宣言受諾に断固反対する陸軍青年将校達の決起、宮城占拠、玉音盤捜索の様を、息もつかせぬ迫力で観客に見せつけます。

 正直、女優はほとんど出ず(笑)、男優ばかりのむさ苦しい映画ではあるのですが、これが異様に面白い出来で。終戦当時、一体なにがあったのかを後世に伝える為に使える様な(^_^;)セミドキュメンタリーとしての顔を持ちながら、一級のエンタテイメントとしても成立しているあたりが、もう舌を巻くしかない感じ。なんつーか、DVDが先月発売されたばかりなので、日本人なら観ておけ、と言いたくなる映画の一本ですな。

 しかしあれだ。DVD、さすがに鮮明ですな。冒頭のポツダム宣言本文の字幕、過去の映像ソフトはさておき劇場で観ても読みづらいものがあったのだけど、今回のDVDでは問題無く読める!てなあたりで無駄に感動してみたりして。いやー、長い間発売待ったかいがあったよ。


 以下、去年発行したミフネぬりえ同人誌の該当記事を再掲。同人誌には一部カットして掲載したんだけど、今回のが全文。


 東宝創立35周年記念映画の一本。ポツダム宣言受諾〜陸軍将校の反乱〜玉音放送まで、と、昭和20年8月14日から翌日正午まで(つまり終戦まで)の動きを東宝オールスターキャストで描いた大作。

 ポツダム宣言受諾するか否かの内閣の議論に始まり、受諾決定したら声明はどうするか、天皇の読み上げる詔書案はどうするのかと、映画前半はこの内閣の動きを中心に、受諾拒否断固抗戦を主張する陸軍青年将校達の決起へと駆り立てられる姿を描く。阿南陸軍大臣役の三船の出番は、主にこの前半に集中しており、山村総演ずる海軍大臣と意見を戦って戦って戦いまくる展開だ。この二人の気迫溢れる演技が見物なのだが、それ以上に、これを冷静に見守りつつ、いざと言う時には三船をも言葉に詰まらせるくらいの決定をあっさりしちゃう、鈴木首相役の笠智衆も見逃せない。「阿南さん、それは出来ません、あしからず。」とか笠智衆に言われてしまうと、何も言い返せまい。

 後半は、決起した陸軍将校達を中心に展開。天皇の声明が録音された玉音盤を巡っての攻防が描かれ、このあたりはまた、手に汗握る仕上がりとなっている。加えて、これら首謀者たる青年将校を演じた、中丸忠雄の不気味な演技や、黒沢年男の血管きれそうなくらいにテンションの高い演技が、どうしようも無く見物。一度この映画観たら、脳裏に焼き付いて離れないでしょう、こいつら。

 三船の出番は、前述の通り前半に集中しているが、最大の見せ場は、ラスト近くの割腹シーンである事は疑いようも無いだろう。

 個人的に、日本の戦争映画の中で、ベスト3を挙げろと言われたら、迷わず本作品もチョイスします。『太平洋奇跡の作戦 キスカ』ほど万人にお勧めは難しい所ですが、機会あれば是非観て頂きたい作品だ。

 ぬりえ化したのは、問題の玉音盤。正と副、しっかり2枚用意されています。




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