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2004.02.03

『吸血鬼ゴケミドロ』

 『衛星劇場』の松竹特撮映画特集第二夜。今夜の登板は、数少ない(^_^;)松竹特撮路線の中での最高傑作にして、数ある日本特撮映画の中である世代にもっともトラウマを与えた作品である、ゴケ。

 ま、あれです。要は、吸血宇宙生命体が、地球侵略に来るっつー映画です。が、侵略っつっても、あきらかに「人類皆殺し」(抹殺とか消滅とか言う言葉を使っていないあたりが血なまぐさい)を目的としてるので、これ以前にも日本映画界に存在していた宇宙人侵略ジャンルとは少々異なる映画に仕上がってます。てゆーか、ホラーだし。なんつーても、映画で描かれるのは、UFOに遭遇した事で墜落遭難しちゃった旅客機内の事だけだし、やっとの事で目前の危機を脱した男女が街までたどり着いてみれば、実はもう宇宙生命体の目的はほぼ終わっちゃってると言う、凄い映画でして。それまで(主に東宝の特撮)の映画の様に、人類が科学力を総動員して迎撃、なんて展開はこれっぽっちも無く、為す術もなく終わると言う。日本では珍しいタイプのSF映画だった、と言えましょう。

 この映画、昔は夏休みとか冬休みになると「子供映画大会」とか言う時間枠を利用してテレビ放映が散々行われていた映画でありまして、個人的にもどこが子供映画なんじゃー(T-T)とか泣きながらチャンネル変えて、でも怖い物見たさで復帰、そして後悔すると言う事を、幾度と無く繰り返した思い出があります。で、本作で有名な人間の額がパックリ裂けてその中に不定形生命体がズルズルっと進入して行く様は、しっかりと記憶に刻み込まれたものです。現在の目で観れば、子供の頃よりも冷静に視聴は出来ます。が、ある意味「ああ、作り物だよ」と判るからこその異様な迫力が、この額割れ特撮カットには存在している事が再確認されちゃう始末。それはもう、色鮮やかに。あと怖かったのは、ラスト近くで街にて目撃される、ピクリとも動かない人々、てな映像だね。ああ〜人間だ〜とか安心して近づいたら、その全てが安心どころか絶望へと誘う光景でしか無いと言う。あれはほんと、子供心に怖かった。その証拠に、何度と無く、こう言うシチュエーションの夢を見たさ(^_^;)

 そんなこんなで、今観ても十分恐怖出来る傑作であるゴケ。ま、実は極限状態にある人間の行動の方が怖いかも知れない、て事が理解出来る様になったのは、オトナになってからの事なので、そう言う意味では、広い世代にお勧めではある(^_^;)

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